~変革の時~ 
YCAマネジメントスクールⅠ 第7回

本日午前7時より、YCAマネジメントスクールⅠが開催された。

前半の内容は、事前に出した課題(宿題)で「コーチングの実行事例」の発表であった。

各参加者が、自分の部下に対するコーチングの実施結果を発表した。発表では、これまで本気で部下を支援すると意識したことがない方がほとんどだった。コーチングの基本は、相手の力を最大限発揮させることで、本気で信じて「支援」することが前提となる。教えるのではなく、気づきを与え、自らやりたくなるよう助けることがポイントだ。能動的な行動を引き出し、部下に成功体験と仕事の達成感を経験させることでモチペーションを高め、更なる積極的な行動によって成長の螺旋につなげていくことが理想である。

ただし、邪気をもった人間がヒトを操るテクニックとしてコーチングスキルを使用すると大きなマイナス効果が生じることを肝に銘じておくべだ。インサイドアウトが原則で、あくまでもベースとなるのは、コーチングする側の高潔な人格であり、見本となる誠実な姿勢である。自分ができていないことを偉そうに言ってみても、部下の能動的な行動には決してつながらない。「史上最強の人生戦略マニュアル」の著者フィリップ・マグローが言うように、ヒトの関心があるのは、あなたの行動だけだということを忘れてはならない。

後半のテーマは「モチベーション」であった。

モチベーションとは、組織メンバーの行動エネルギー、行動の方向性並びに行動の継続性を説明する概念である。動機づけと訳されることが多いが、経営学でいうモチベーションは「仕事意欲」を指す。
組織が成立する条件として、(1)共通目的、(2)貢献意欲、(3)コミュニケーションの3つが挙げられ、持続的な競争優位を追及するためには高いモチベーションが不可欠となる。モチベーションは個々人の意識に関する概念であるが、経営戦略上はモチベーションの高い集団、つまり、モラール(やる気、士気)の高い組織を創造していくことが、間違いなく最優先課題だ。

マズローの欲求段階説によると、人間は欠乏動機から下位の欲求が満たされると更に上位の欲求を求めるようになる。
(1) 生理的欲求(食物、水などの生存に関わる本能的欲求)
(2) 安全の欲求(安定した状態にしたい・危険を回避したい)
(3) 所属と愛の欲求(集団や社会に所属適合し、愛情・友情を充足したい)
(4) 尊厳の欲求(他者から尊厳されたい、他者より優れていると認識したい)
(5) 自己実現の欲求(自己の向上、自己の潜在的能力を実現したい)

段階的に欲求を引き上げていくと最終的に最上位の自己実現を欲するようになる。組織メンバーの自己実現したいという欲求を満足させること、つまり、成長できる組織環境や風土を構築していくことが、モラールの高い組織を創造・持続させていく唯一の答えに違いない。

この記事は 2009年 10 月 3日(土曜日) に投稿されました。
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