YCAマネジメントスクールⅠ 第10回目(白垣)
本日、YCAマネジメントスクールⅠの第10回目が開催された。
今回もSWOT分析について発表を行った。
外部環境から市場を読み解く際、自分自身やその属する業界の常識から離れること、つまり競合や顧客の視点で考えることが要求される。そのような視点がなければ顕在化した事象の列挙で終わり、戦略策定及び目標設定まで繋げることが困難となる。
中小企業は、経営資源が限られているため、機会と強みがクロスする位置で戦うことが原則となる。あらゆる市場が成熟している中で、大企業のようなコストリーダーシップによるマス市場を狙う戦略は現実的でない。また、仮に短期的な差別化が達成できたとしても、中長期的には大企業に簡単に模倣され、その地位を追われることとなるだろう。
外部環境がめまぐるしく変化する現代にあっては、「このような機会に対して我が社の強みは○○であるべき」と能動的にアプローチする必要があり、環境変化の丹念な考察が鍵を握る。
具体的には、その環境変化が顧客の深層心理に影響を及ぼす項目を推測する作業を指し、地域、性別、所得層、世代など様々なセグメント別の分析を要する。世代別の考察は重要であり、特に若い層の所得水準に関わらず、車や大型電化製品を購入しないコンパクトな消費スタイルに着目しなければならないだろう。
ニーズは、生理的本能と心理的本能に大別されるが、現代のような成熟した社会では生理的本能よりも心理的本能が購買意思決定や行動に大きな影響を及ぼす。
中高年齢層は、高級車や住宅を購入することで「自分が豊かである」ことを他人にアピールし、一方、若い層は、車や家を購入しないことで「自分の判断が賢明である」ことをアピールしているように感じる。そう考えると、消費停滞の要因の一つは、「自らの消費活動が正当であるか」という他人の目に対する強い意識がもたらすニーズの抑制ではないだろうか。
政治的要因、経済的要因、社会的要因、経済的要因は常に心理のフロー面に影響を及ぼし、生まれてから現在までの心理フローの積み重ねが、ニーズの基準となる心理のストック面を形成する。したがって、世代別に価値感が異なるのは当然であろうし、同じ商品を売るにしても世代別に売り方を変えなければならない。
マーケティング戦略においても、各世代別に「消費の正当性」を訴えるような工夫がより一層、必要になるだろう。