~変革の時~
日本の成長戦略について考える

本日、民主党政権のアドバイザーで高速道路無料化を提唱した山崎養世氏のセミナーに参加した。

講演テーマは、「新しい日本の成長戦略」であった。

山崎氏は、小泉・竹中改革の規制緩和・グローバル化・市場原理について触れ、一部の大企業にとっては成功であったが、非正規雇用者の増加、家計可処分所得の減少、税収の減少及び国債発行額などを例に挙げて、国民及び政府にとっては大きな失敗であったと解説された。

未曾有の経済危機である現在は、明治維新や第二次世界大戦後に続く第3の国土変革が必要であり、直面する難問について、太平洋ベルト地帯依存の限界、東京一極集中の限界及び大都市の限界の3つを挙げ、その抜本的解決を図るためには、人間と自然と国土を活かすこと及び大都市から地方への移動が必要であると説かれた。そのための成長戦略の基本方針として、(1)地域の課題を解決し、各地域から豊かになる経済 (2)エネルギーと食料を自給・輸出し、資源を確保する経済 (3)オールジャパンでグローバル競争に勝ち、豊かになる経済 (4)公共工事を抜本改革し、財政を再建する経済 (5)新しい成長戦略で財源を確保、国民を守り、人生を豊かにする経済の5つを掲げて、詳しく説明された。

戦後の変革期において我が国は、経済及び安全保障などについて米国に完全依存した形で大きな発展を遂げ、現在の太平洋ベルト地帯依存・東京一極集中の経済システムを構築してきた。しかし、昨年度は経済危機の影響で、中国に対する輸出額が米国に対する輸出額を上回った。東アジアの経済発展が継続し世界経済の中心となり、米国に対する輸出が回復しなかった場合、今後、過去2回の変革期に匹敵するほどの経済構造の変革が起きるかもしれない。中小企業にとっては、間違いなく大きなビジネスチャンスである。筆者も東アジアに隣接する福岡という地の利を生かした成長戦略をしっかりと構築し、地元九州経済の発展に寄与していかなければならないと再認識させられた。

この記事は 2010年 1 月 27日(水曜日) に投稿されました。
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