今年一年を振り返って

本日が弊社最後の営業日である。年々時間の経過を早く感じるようになった。
この1年を振り返ってみると、世界経済は、中国経済悪化の顕在化、ギリシャ、中東やロシア危機、アメリカの利上げなど目まぐるしく変化した一年だったと言えよう。一方の日本経済は、継続的な円安にも関わらず、原油価格及び鉄鉱石などの商品相場が大幅に下落したおかげで輸入物価が抑えられ、奇跡的に日本経済の膿が噴出せずにかろうじて平静を保っているように見える。しかしながら、労働人口の急激な縮小による内需の急減と労働市場の崩壊、円安による観光客の大幅な増加などの変化は、パラダイムシフトと言えるほど、確実に日本経済の前提を転換させてきている。日本の構造的な問題は大きな需給ギャップにあり、今後も需要の減少を食い止めることは、もはや不可能であると考えている。その帰結として、国内の供給調整をせざる得ないため、数多くの国内企業は、事業譲渡、倒産や廃業等に追い込まれていくことになるものと思われる。

弊社では、M&Aや組織再編、事業再生などを中核事業としているが、今年の下半期に入って、その実施・相談件数はかってないほど増加してきている。相当前から予想はしていたが、スーパーなどの小売業や飲食店業に限らず、あらゆる業界でものすごい再編の波が来ている。国が行っている景気対策や復興支援、東京オリンピック特需の恩恵を受けている建設業や不動産業なども、近い将来それがなくなったときに、急激に状況が悪化するものと思われる。これは中小企業においても例外ではなく、対岸の火事ではない。生き残るためには、変化を決断しなければならない。過去の成功体験に拘って変化できない者は、決して存続できないことを肝に銘じる必要があろう。これから数年間においては、安定は存在しない虚像と考えるべきである。

現在の日本経済の環境下で、企業が存続し、かつ成長していくためには、その環境変化に迅速に適応していくことはもちろんのこと、輸出、海外展開や内なる国際化を進めていくことが不可欠になってくる。今年は雇用の多様化が進展し、特に外国人労働者の増加は想像を遥かに超えていた。一方で、企業の投資トレンドがコスト削減となっており、IT技術等を駆使した人力を必要としない機械化や自動化が急速に進展している。これからは、より高い付加価値を求められる時代に突入していくことになり、その所得格差の拡大はますます顕著になっていくだろう。また、今後数年間は、大企業を中心に、拠点の統廃合、工場廃棄など大幅なリストラを実施することが予想される。これらの変化が、労働需給に大きな影響があることを、特に留意しなければならない。

筆者は、毎年年始に①業務目標 ②自己啓発 ③健康管理の三つの観点から目標設定を行っている。業務目標は、想定どおり達成することができ、今年も大きな成長を実感することができた。特にクライアントの環境適応を支援することを目標に、各種セミナーやワークショップを200回近く行った。これらは、我々が最も効果的に貢献できる活動であり、大きな付加価値であると確信している。また、日本経済の縮小と企業の成長を両立させるために、バランス・スコアカードによるマネジメントを推奨し、数多くの関与先に提案・導入を行い、併せて、クラウド会計などによるIT技術等を駆使した業務改革という、パラダイム転換への適応を積極的に図った。

私自身、弊社におけるアジアでのビジネス展開を想定し、昨年に引き続き英語力強化のためのTOEIC受験を行った。今年は10回すべてを受験し、無事目標点数をクリアーした。昨年の9月より、毎日早朝にインターネット英会話のレアジョブを習慣化し、これまで一日も休まずに続けており、既に461レッスンを受講した。最も苦手意識が強かった英語も、この年齢になって人並みに話せるようになり、TOEICのスコアも人並み以上となった。平日は朝6時半に出社して、1時間半の勉強時間を捻出、休日は6時間以上の学習時間を確保し、今年も最後までやり通すことができた。

健康管理については、折れない心と強靭な肉体を維持することを継続的な目標としているが、今年も7kmを30分以内で走れる持久力と、懸垂については30回以上できる筋力を維持でき、これまでで最も重い重量のベンチプレスをできるようになった。現在のBMIは22、体脂肪率13%前後と目標数値も達成することができた。土日祝日と平日一回は必ずスポーツジムに通うことを習慣化し10年目になるが、この一年間もやり通すことができた。

この世のすべては、原因と結果の法則、つまり、因果律によって成り立っている。正しい原因が正しい結果を生み出すことを鑑みれば、マザーテレサが言う様に、正しい考え方、正しい言葉及び正しい行動の選択こそが最も重要である。正しい行動を習慣化することで、自分自身のDNA(遺伝子情報)が書き換えられ、自ら望ましい運命を築くことができる。
常に望ましい姿をイメージし、現実とのギャップを埋めるための課題を設定し、それを達成するための行動を選択(習慣化)することで、どんな高い目標も達成でき、なりたい自分になれると信じて疑わない。最後に、今年も成長を感じられるとてもよい年だったと思う。素晴らしいクライアント、仕事やスタッフ等との出会いにも恵まれ、大きく社会に貢献できている達成感を実感している。来年も再来年も更に成長できるよう、このよい習慣を継続していきたい。

この記事は 2015年 12 月 28日(月曜日) に投稿されました。
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