~変革の時~
若手行員との勉強会開催
本日19時より、弊社において某金融機関の若手行員に対する勉強会を開催した。最後まで熱く前向きな議論が展開された。
この勉強会は、弊社と親交のある中堅行員が中心となって、将来同行を背負って立つ人材育成が目的で月一回のペースで行われている。始まって既に丸一年になるが、毎回出席率が高く、各参加者の発言内容も会を重ねるごとにレベルアップしてきており、参加されている若手行員の自己研鑽に対する貪欲さには本当に感心する。本日は、同金融機関の社内報において、当勉強会を紹介したいということで、その様子について写真撮影を行った。
今回のテーマは「会議のマネジメント」であった。
組織を特定の目的を達成するための人の集団と定義すれば、当然、人を動かすアプローチが不可欠となる。これには、権力によるアプローチ、交換によるアプローチ及び共鳴によるアプローチなどがあり、組織設計上、階層や人の能力等に応じて適切にバランスよく区分して運用することが求められる。
組織がある程度大きくなってくると、会議のマネジメント力により競争優位に明確な差が生ずる。通常、会議には多くの時間とコストが費やされている。ほとんどの場合、その目的や効果測定まで意識されることはない。会議の目的には、報告、共有、問題解決、教育やコミュニケーションなど様々考えられる。目的を明確にし、効果を意識すると会議のムダ・ムラ・ムリが見えてくる。会議の多くは、報告、共有のみの効果しか生じていないのが現状だ。であれば人件費や旅費交通費などの多大なコストを費やすより、メールや文書又はグループウェアによる伝達で済ますか、スカイプを使ったテレビ会議等で十分だ。このように効果を意識して運営することで大きなコスト削減が期待できる。
会議の効果では、問題解決、教育及びコミュニケーション等を重視すべきだ。その成否は、グランドルールとファシリテーター(進行役)にかかっていると言っても過言ではない。ファシリテーターが中心となって適切な会議のマネジメントができるようになると、組織とヒトの両方の成長をもたらす。間違いなく競争優位の原動力になるはずだ。ファシリテーターは会議の進行を行う場合においては、共有・発散・収束・決定といったプロセスを重視しなければならない。特に、発散のプロセスは各参加者がその活動や組織そのものに納得し、望ましい行動を引き出す共鳴をもたらすために重要な意味を持つ。また、参加者は自身の意見や予め準備した事項を積極的に発言することにより、大きな貢献及び自己成長等をもたらすことを十分に理解しなければならない。極端に言えば、発言しないのであれば会議に参加する意味がないくらいの心構えが必要であろう。
これからの時代において求められるのは問題解決力や課題達成力である。そのため会議では、内容の可視化によって参加者の情報理解の食い違いに注意を配りながら、できるだけ多くのコンセンサス(合意形成)が必要となる。ヒトは、自分が納得した内容については共鳴し、能動的に行動を起こす。逆に、一方的に命令された内容については受動的になる。また、各種モニタリングだけではなく、会議を通じて問題意識や危機意識を醸成させることで、会社で起きている好ましくない状況に対する感度を上げ、継続的な改善を行う問題解決型の組織風土を構築することが可能となるであろう。