~変革の時~
若手行員との勉強会開催

本日19時より、弊社において某金融機関の若手行員に対する勉強会を開催した。最後まで熱く前向きな議論が展開された。
この勉強会は、弊社と親交のある中堅行員が中心となって、将来同行を背負って立つ人材育成が目的で月一回のペースで行われている。

今回のテーマは「考える力」であった。

これまでの我が国の教育では、知識の暗記を重視し、「考える力」が軽視されてきたためか、数多くのビジネスパーソンは、上司から言われたことを単純にこなす作業を、仕事と勘違いしているように思える。仕事とは、考える力を前提に、問題解決や課題達成を通じて付加価値を創造し続けることであり、毎日同じことを機械的にこなしていく作業とは明確に区別すべきである。

ビジネスの現場では、考える人と指示されたことを単純にこなす作業者では、結果や成果等に極めて大きな差が生ずる。「考える力」とは、いかに的確に考え、それをまとめるかの能力で、論理思考力、仮説検証力及び会議設計力が鍵となる。論理的とは、相手からみて話がつながっている状態で、直列につなげる演繹法と、並列につなげる帰納法が前提となる。縦の論理においては、前提条件の違い、異質なものの同質化、偶然の必然化などによって、話がつながらなくなり、横の論理では、MECEになっていない状態、例えば言葉のレベル感が違ったり、モレやダブりがあったりすると話がつながらなくなるので、強く意識する必要があろう。

考える力が身につくと、前提条件の間違いや思込みによる問題点、課題やリスクなどに気づくようになる。また、MECEに基づく各種フレームワークを通して、分解することによりこれまで見えなかったものの本質が浮き彫りになり、適切な行動を選択できるようになる。例えば、朝早く起床して勉強することや、仕事が終わった後の運動を習慣化したい場合などに、その目的や得られる効果、これまで習慣化できなかった理由等を論理的に展開することで、適切な理由付け・動機付けが可能となるだろう。

また、説得が必要な場面では、論理的に正しいからといって、相手が納得するとは限らない。仮説検証力による(1)目的の理解 (2)論点の把握 (3)仮説の構築 (4)検証の実施 (5)示唆の抽出という5つのステップを経ることで相手の納得性を飛躍的に高めることができる。具体的には、相手の疑問を知って、定量情報、一時情報や第三者情報などの強いファクト(客観的なデータ)を提示し、検証結果を基にその疑問に対しての意味を見出すことが重要となるのである。

この記事は 2010年 6 月 21日(月曜日) に投稿されました。
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