~変革の時~
YCAビジネススクールⅢ 第29回
本日10時より、YCAビジネススクールⅢが開催された。
東日本大震災や福島原発等の影響を受け、パラダイム転換が起きようとしている。ビジネスパーソンとしてどのような行動を選択していくかでその真価が試されている。そこで今回は、スティーブン・R・コヴィー氏の著書「7つの習慣」を解説し、人生の成功法則、つまり原理・原則について討議を行った。これらは、普遍の原則であり、現在のような激動の時代を生き抜くための正確な羅針盤となることは間違いなく、会社においても個人においても、成功者の大半が実践してきた内容である。
本著との出会いは、筆者が20代後半でまだ税理士受験校で講師をしていた時だ。その時の衝撃は今でも鮮明に覚えている。当時は学校では教えてくれない人生観や生き方について苦悩しており、この本との出会いによって、人生の目標を明確にすることができた。それ以来、7つの習慣の修得が筆者のライフワークとなり、困難や壁にぶつかる度に読み返し、おそらく数十回は読んだであろうが、その度に新たな発見があり理解を深めてきた、間違いなく筆者の座右の書である。年間100冊近くの書物に目を通すが、これまでこれ以上のものに出会ったことがない。
本著は、「パライダムと原則について」のプロローグと、「7つの習慣」の本編からなっている。本編は、「私的成功」、「公的成功」及び「最新再生」の3つから構成されており、原則中心のパライダムをしっかり理解し、その上で日々のそれぞれの習慣を実践していければ、人生のすべての事柄が好転していくことを実感するであろう。筆者も、約15年間、「7つの習慣」を身につけるべく試行錯誤を続けてきたが、正直7割も実践できていない。それでも、ほとんど失望感や挫折感を覚えず、達成感や成長感つまり継続的な自己実現を実感している。すべてを完全に習慣化できれば、間違いなく、とても素晴らしい人生を送れるものと確信している。
誰もが時間だけは平等に与えられている。その与えられた時間をどのように使うかで結果は大きく異なってくることから、時間管理マネジメントこそが成功の鍵と言える。そこで、無駄な時間の削減や効率的な働き方を探求し捻出できた時間を、第二領域に投資することで、最新再生を図り確実な成長の螺旋を描くことができるようになる。第二領域とは、重要性は高いが緊急性がないものであり、自ら自発性を持って働きかけなければ実行できない領域(読書、学習、哲学、運動、人間関係、健康など)である。それに対して第一領域(重要性が高くて緊急性があるもの)は黙っていても向こうから働きかけてくるため、この領域に多くのビジネスパーソンは時間を忙殺されている。正しい目標を設定し、第二領域に投資することで、次第に第一領域が縮小し、自分の思い通りに人生をデザイン実行できるようになる。人生の成功法則は、どれだけ第二領域に投資できるかにかかっていると言っても過言ではなく、これらの習慣を実践することでしか、真の意味での人生の勝者となり得ないことを信じて疑わない。