今年一年を振り返って
今年一年も、お陰様で充実した忙しい日々を送ることができ、あっという間に終わろうとしている。ガンジーは、「明日死ぬかのように生きなさい。永遠に生きるかのように学びなさい。」と、社会学者のベンジャミン・バーバーは、「私は人間を弱者と強者、成功者と失敗者に分けない。学ぶ人と学ばない人に分ける。」と言っている。私自身、この年齢になって学ぶことの意味や重要性について、ようやく腹に落ちるようになった。人間は何のために生まれてきたのか。生存欲求という野生動物でも持ち得る以上のものが大切である。つまり、成長欲求や貢献欲求などを一生をかけて追求し、徳を積んでいくことで、結果として、よりよい人生を全うできると確信している。今年は、心で考えるという命題について真剣に取り組んだ。次々に襲ってくる妄想にどう対処するのか、瞑想とは何なのかなど、人生の意味に直結するテーマについて、自分なりに明確な答えを導き出すことができたと思う。また、本当に素晴らしい多くのご縁をいただき、大きな幸福感や達成感を実感できており、いくら感謝しても感謝しきれない想いである。
この1年を振り返ってみると、中東をはじめとする世界的な憎しみの連鎖は治まることを知らず、依然として各国でテロが頻発している。隣国の北朝鮮は、核開発とミサイル発射による威嚇を続け、まさに一触即発の状態であり、いつ戦争が勃発してもおかしくない。これらの大きなリスクと常に隣り合わせになっているにもかかわらず、多くの国民は全く危機意識が希薄なように感じられるのは私だけだろうか。そのような中、世界経済は行き過ぎた金融緩和のおかげか、世界的に株価が大きく上昇し、景況感は改善している。しかしながら、それらは実質的なマネーゲームの様相にも見え、一層の所得格差の拡大は、大きな嫉妬や憎悪等を生み出し、世界の治安はますます不安定になっていく可能性が高いだろう。
一方の日本経済は、日銀によるゼロ金利の導入やETFの買付け拡大の影響等によって、金融市場を官製相場へと変貌した。いつ弾けるかわからない、そのとてつもなく大きな膿は、さらにマグマのように蓄積していくことになるが、いつかは必ず崩壊することになるだろうから、企業経営者等は、その時でも事業継続できるための戦略や対策構築と、十分な体質強化等の努力を怠ってはならない。また、日本における人口減少・高齢化社会の到来は、無常にもこれまで経験したことのない大きな潮流となって様々な場面で影響してくるだろう。特に、労働市場の変化、事業承継ニーズ、事業者数の激減、金融再編、高齢化市場の拡大や国際化への対応などは、間違いなく日本の中小・中堅企業にとっての重要課題となってくるので、中長期的に真摯に取り組んでいかなければならない。
筆者は、毎年年始に①業務目標 ②自己啓発 ③健康管理の三つの観点から目標設定を行っている。今年も業務目標のほぼすべてを達成することができ、大きな成長を実感することができた。昨年に引続き、今年も200回以上各種セミナーやワークショップ等を実施した。私自身、弊社におけるアジアでのビジネス展開を想定し、昨年に引き続き英語力強化のためTOEIC受験を行った。今年は8回受験し、最高スコアを3度更新することができた。3年前の9月より、毎日早朝にインターネット英会話のレアジョブを習慣化し、既に1185レッスンを受講した。また、今年は考える力を強化するため、ビジネススクールのグロービスで定量分析の講義を受講した。とても素晴らしくハイレベルな内容であり、さらに能力が高まったと実感することができた。平日は朝6時半に出社して、1時間半の勉強時間を捻出、休日は6時間以上の学習時間を確保し、今年も最後までやり通すことができた。
健康管理については、折れない心と強靭な肉体を維持することを継続的な目標としている。昨年より登山を習慣化し、今年は、宝満山40回、富士山1回、九重連山3回の登山を行った。登山は、瞑想による心の鍛錬にもつながり、かつ、強靭な肉体へと変革ができるものと確信しており、クライアントやスタッフなど数多くの方々と共に、とても有意義な時間を過ごすことができた。現在のBMIは22、体脂肪率12%前後と目標数値も達成することができた。土日祝日と平日一回は必ずスポーツジムに通うことを習慣化し11年目になるが、この一年間もやり通すことができた。
この世のすべては、原因と結果の法則、つまり、因果則によって成り立っており、善因善果、悪因悪果が前提である。正しい行動を習慣化することで、自分自身のDNA(遺伝子情報)が書き換えられ、自ら望ましい運命を築くことができる。常に望ましい姿をイメージし、現実とのギャップを埋めるための課題を設定し、それを達成するための行動を選択(習慣化)することで、どんな高い目標も達成でき、なりたい自分になれると信じて疑わない。本年度において、とても尊敬している企業経営者の方が、私財を提供して奨学金の支給等を目的とする公益財団法人を設立した。私自身も当該公益財団法人の理事として参画し、社会貢献の機会をいただいたことを心より感謝している。次世代を担う若者の支援活動に関わり、多くの感動や気づき、生きていくための大きなエネルギーを得ることができた。最後に、今年も成長を感じられるとてもよい年だったと思う。とても素晴らしいクライアント、仕事やスタッフ等との出会いにも恵まれ、大きく社会に貢献できている達成感を実感している。来年も再来年も更に成長できるよう、このよい習慣を継続していきたい。