今年一年を振り返って
早いもので今年も残り僅かとなった。お陰様で、引き続き大変充実した一年を送ることができ、激変する経済環境下においても、とても優秀なスタッフやたくさんのクライアントの方々の大きな成長や発展に寄り添い、また、たくさんの素晴らしいご縁をいただき、感謝の気持ちでいっぱいである。更に自分自身の信念は強くなり、弊社理念の浸透も進み、公私ともに持続的に成長でき、本当に素晴らしい人生を送れていることを実感している。
この1年を振り返ってみると、今年も新型コロナウィルスの影響に翻弄された一年となった。長期的な副作用は度外視されたかように短期間で開発されたメッセンジャーRNAワクチンの接種が進み、また、経口治療薬の開発も進展し、経済正常化に向けて、様々な変化が生じてきている。未曽有の危機対応として、先進諸国の中央銀行が一斉に金融緩和による大規模な資金供給と財政出動を実施した結果、株価の暴騰がなお続いており、また、サプライチェーンの混乱等も相まって、資源価格の高騰によるインフレが世界を直撃している。既にアメリカやイギリスでは、金融緩和終了に向けた金融正常化へと舵を切っており、インフレ抑制のために資金供給量の縮小や金利上昇を前提に動き出している。行き過ぎたマネーゲームの修正局面では様々なネガティブな影響が起きやすいが、大きな潮流を適切に読みながら、これら変化に振り回されないよう明確なビジョンのもと淡々とやるべきことを積み上げていく姿勢が肝要であろう。
新型コロナウィルスが発生し、パンデミックにつながったのは、母なる地球からの何か重要なメッセージであるのは間違いない。人間が自己中心な行動や過剰な開発等により地球温暖化などの深刻な環境破壊を引き起こし、一方で自己の欲望を満たすために過剰な飲酒・飲食や喫煙、夜型ライフスタイルなど不摂生な生活をしてきたことで、人間本来持っている免疫機能を弱体化させている。これら変化は増え続ける人口の調整機能など、ある種の警告のように感じているのは私だけではないだろう。また、EU諸国を中心に世界中でSDGsに対する取り組みが加速し、自然の法則に沿ったライフスタイルにパラダイム転換が急速に進展していることを鑑みると、人間が本来持っている良心に作用し、自然の自浄作用が働いているものと思われる。現状の新型コロナウィルスの症状を勘案すると、ウィズコロナを前提に個人は免疫機能が適正化するライフスタイル(健康な食事、質の高い睡眠、下半身と心肺を強化する定期的な運動、ポジティブ思考など)に転換していくことが求められており、企業の役割としてもそれをサポートするものでなければ事業継続そのものが困難になっていくことが想定される。つまり、今後は理念経営と明確なビジョンを打ち出せる企業のみが、成長又は継続できるのではないだろうか。
2022年の日本の政府総債務残高は地方債務を含めると1500兆円を超える見込みで、大幅なインフレなくして、解消できない水準になってしまっている状況で、これから過去例がないような人口減少、超高齢化社会に突入していくことになる。その反面、アジアを中心に世界の人口は増え続け、世界経済は拡大していくことが予測されている。2025年問題に象徴される中小企業経営者の高齢化と、従業員を雇用する中堅企業や中小企業の廃業、大企業のリストラ等によって、労働市場は単純な人手不足の構造ではなくなってきており、多くの中小企業においては速やかにDXや国際化をも意識した経営戦略や人事戦略等の見直しに着手しなければならないだろう。このような中、日本政府は、今年からコロナ禍と2025年問題への対応策として、過去例を見ない規模で、事業再構築補助金の交付事業を開始した。弊社は、理念と合わないという理由で補助金取得のための支援事業は原則として行ってこなかったが、企業存続や成長のための事業再構築は、弊社の経営理念そのものであり、経営計画や戦略策定については弊社の卓越した強みであることから、限られた経営資源の中で事業再構築のためのコンサルティングを実施し、クライアントに大いに貢献できたものと確信している。来年度も引続き当該制度が継続するようなので、補助金目的ではなく、事業再構築を本気で志向する企業に貢献できる機会として、更に戦略ストラジストとしての能力に磨きをかけていきたい。
私は、毎年年始に①業務目標 ②自己啓発 ③健康管理の三つの観点から目標設定を行っている。今年も業務目標のほぼすべてを達成することができ、大きな成長を実感することができた。昨年同様、本年も数多くの各種セミナーやワークショップ等を実施した。新たに今年8月より、バランス・スコアカードのワークショップを月1回のペースで開始した。これから経済の大きな潮目が到来する。それを乗り越えて成長及び継続していくためには、経営者のみならず、中核となる幹部社員の底上げと能力開発が不可欠であることから、クライアントの組織力強化を目的として、ZOOMにてオンラインで実施している。私自身は、弊社におけるアジアでのビジネス展開や国際化を想定し、昨年に引き続き英語力強化のため、TOEIC受験を12回行った。TOEIC受験は2時間フルに集中する必要があるため、集中力を鍛錬するのに最適である。また、7年前の9月より、毎日早朝にインターネット英会話のレアジョブを習慣化し、既に2641レッスンを受講した。お陰様で、国際ビジネスに十分に適応できるだけの英語力がついたと確信している。平日は朝6時半に出社して、1時間半の学習時間を捻出、休日は6時間以上を確保し、今年も最後までやり通すことができた。
健康管理については、折れない心と強靭な肉体を維持することを継続的な目標としている。5年前より登山を習慣化し、今年は、宝満山98回(このうち若杉山まで縦走6回、砥石山まで縦走9回、三群山まで縦走25回、難所ケ滝や仏頂山まで縦走46回)、南アルプスの北岳・間ノ岳縦走、屋久島の宮之浦岳・縄文杉・太鼓岩縦走、九重連山3回(大船山・久住山・中岳・天狗ケ城・星生山・三俣山の縦走)、二丈岳等8回(うち十坊岳縦走6回)、由布岳などの登山を行った。宝満登山はこれまでの累計で324回となった。今年より、宝満山の麓に宝山ラボ(研修施設)を開設し、11月より週1回、朝礼前の早朝登山を開始した。宝満登山は、潜在意識と運動能力を効果的に鍛錬し、特に瞑想を通じて心を研ぎあげることができ、更に信念が強まったと確信している。去年から宝満山は一切休憩なしで登るようにし、この1年間を通して1度も途中で立ち止まらなかった。結果として、竈門神社の駐車場から宝満山頂上まで45分くらいで登れる脚力と持久力を維持している。今年も必ず縦走を心掛け、トータルで360以上の山の登頂を果たした。今年は合計13回の長距離縦走(4~6万歩以上)を行い、更に心身ともに強くなった。特に、日本で標高2位と3位の北岳・間ノ岳の縦走及び白谷雲水峡・太鼓岩・縄文杉・宮之浦岳の30km超の縦走は、雄大な大自然の景色を直に見ることができ、とても忘れがたい体験となった。また、今年は近隣で二丈岳・女岳・浮岳・十坊岳を縦走する30km超・高低差3150mの耐久登山を企画、3回走破し、人間の潜在能力の可能性を深く実感した。人間も自然の一部であるので、因果律に基づくエコシステムが働いている。負荷の高い運動で一定時間以上、心拍数を上げる習慣は、血流を高め毛細血管を健康に保ち、かつ免疫機能が最適化されるだけではなく、側頭葉の深部にある海馬を何歳になっても成長させ、脳機能を持続的に改善させることは科学的にも証明されている。登山の習慣は、足腰を強固にするだけでなく、人間が亡くなるまで持続的に頭脳や心身を成長させることができる画期的な選択だと確信している。今年もクライアントやスタッフなど数多くの方々と共に登山させていただき、とても有意義な時間を過ごすことができた。現在のBMIは21、体脂肪率10%以下と目標数値も達成することができた。平日1回は必ずスポーツジムに通うことを習慣化し15年目になるが、この一年間もやり通すことができた。
今年10月に中村天風氏の新著である「信念の奇跡」が発売され、既に3回読み返した。改めて潜在意識の不可思議さと偉大さに気づかされ、継続的な成長を通じて、そこに到達する機会が人間に与えられているという信念こそが最も重要だと確信している。人間が成長するためには困難と歓喜が不可欠である。困難を自ら選択し、それを歓喜に変えることができれば誰もが楽に成功できる。「艱難辛苦汝を玉となす」を肝に銘じ、信念を持って、潜在意識を磨き続けることが人生では最も重要である。正しい行動を習慣化することで、自分自身のDNA(遺伝子情報)のスイッチが入り、自ら望ましい運命を築くことができる。常に望ましい姿をイメージし、現実とのギャップを埋めるための課題を設定し、それを達成するための行動を選択(習慣化)することで、どんな高い目標も達成でき、なりたい自分になれると信じて疑わない。最後に、今年も成長を感じられるとてもよい年だったと思う。とても素晴らしいクライアント、仕事やスタッフ等との出会いにも恵まれ、大きく社会に貢献できている達成感を実感している。来年も再来年も更に成長できるよう、このよい習慣を継続していきたい。