~変革の時~
若手行員との勉強会開催

本日19時より、弊社において某金融機関の若手行員に対する勉強会を実施した。参加者は20数名であった。
この勉強会に弊社が参画するのは今回が1回目で、今後月1回ペースで行っていく予定である。

なお、中堅社員が中心となって、将来同行を背負ってたつ人材育成が目的で自発的に行っているとのことだが、継続的な成長や貢献意欲の企業文化や組織風土が窺え、大変刺激となった。

今回のテーマは、「実践的な財務諸表の見方・考え方」であった。
財務諸表は、企業の経営成績及び財政状態を明らかにするために作成されるものである。会社法や会計基準などルールに従って作成されるべきであるが、中小企業や中堅企業では税法基準により作成されることが多い。

財務諸表の利用者としては、株主、債権者、経営者、取引先及び税務当局などがあるが、原則として、年1回作成される決算書は、これら多くの利害関係者に利用されるため、どうしても利害調整的側面は否定できない。

そもそも財務諸表が、企業が社会に貢献して、継続的に存続成長していくために、その現況を把握することが目的であれば、できるだけ的確かつ適切な内容で表示すべきである。

経営者は企業の目標(望ましい状態)の設定を行い、中長期計画・短期計画に基づいて、予算実績対比等による進捗管理や現況把握等を行わなければならない。そのために、中長期計画では、望ましい貸借対照表の状態(自己資本比率、資産バランスや負債バランスなど)を、短期計画では、付加価値の発生源泉や利益率、収益構造、コスト構造、フリー・キャッシュ・フローとの関係などを強く意識して作成すべきである。

大きな問題なのは、行き過ぎた節税や融資を受けるのために、意図的に財務諸表の数字を操作することである。財務諸表が現実の姿を反映しなくなり、経営者自身が経営判断などの意思決定を誤ってしまうおそれがある。

恣意的操作は、不良債権、デッドストックなどの不良資産、引当不足などとして貸借対照表に溜まっていく。逆に言えば、経営者は、貸借対照表を適切に管理・表示することにより、金融機関等の信用を上げていくことも可能となろう。

また、貸借対照表における現金等同等物以外の資産(売掛金、在庫、固定資産など)や負債(買掛金、未払金、借入金、引当金など)の増減が、キャッシュ・フローの増減に連動するため、経営的にはその期間比較が特に重要となる。

この記事は 2009年 5 月 13日(水曜日) に投稿されました。
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