~変革の時~
M社経営方針発表会
本日、弊社関与先M社の新年度経営方針発表会に参加した。通販及び店舗販売を営むM社は創業して8期の中堅企業であるが、西日本を中心に社員100名以上、年商35億円とこれまで順調に成長を果たしてきた。同社は株式公開(IPO)を目指して準備を進めており、筆者も内部統制構築の観点から様々な支援を行っている。
IPOは、中小・中堅企業にとっては大きな夢や目標であったが、会社の知名度向上等による売上増加・優秀な人材確保や内部統制構築等の期待はあるものの、株価低迷、上場会社の不祥事等による内部統制監査の導入や上場審査の厳格化などによりその魅力は薄れてきているのも事実だ。昨年度の新規上場実績は僅か22社とベンチャー企業がいくら頑張っても簡単に上場できる環境ではないが、IPOを目指して本気で組織創りを行っていくことで社会貢献度の高い企業へと変貌できる可能性が格段に高まるものと確信している。
同社は、リーマンショック後の深刻な不況の影響を受け、前々期において初めて赤字決算に陥った。これまで成長戦略により積極的な多店舗展開を行ってきたが、M社社長は迷わず多数の不採算店舗撤退によるドミナンド戦略の見直し、物流センターの再構築、大幅な組織変更及び組織風土などの抜本的改革等を断行した。その結果、前期は見事に増収増益によるV字回復を果たした。
本日の発表会冒頭で、M社社長は3月11日の東日本大震災の影響について触れ、これから起こるであろう我が国のパラダイム転換の中で、継続的に社会貢献し続ける会社になるべく、とても熱い決意表明を行った。筆者は同社を創業間もない頃から見続けてきたが、昨年度の経営改革は目を見張るものがあり、特にM社社長の経営に対するひたむきさと社員の成長には本当に感嘆している。本日の社長や幹部社員の発表は熱い情熱と魂がこもっており、今後、業界を牽引していくリーディングカンパニーに変貌を遂げていくことを確信した。弊社も負けないよう組織的に磨きをかけ、継続的に研鑽していかなければならないと改めて感じさせられた。