~変革の時~
YCAビジネススクールⅢ 第30回

本日10時より、YCAビジネススクールⅢが開催された。

前半の発表は、先日開催された経済アナリスト藤原直哉氏のセミナーの内容を基に、現在の経済環境とその行方について討議を行った。

我が国の状況を見ると、政治の機能不全、原発やエネルギー政策の偽証や政官民の癒着などの腐敗、増え続ける医療費と年金問題、先送りが繰り返され臨界点まできている国家債務問題、新卒者の極めて低い正規就職率、団塊世代の大量退職による就労人口の減少に伴うデフレ経済の進展、一向に進まない公務員削減や特別会計問題など、一朝一夕に解決できない難問が山積している。東日本大震災及び原発事故をきっかけにこれらの矛盾がいっきに浮き彫りとなってきた。

一方で、米国議会では債務上限引上げ問題をきっかけに、国家債務危機で大きく揉め、ぎりぎりのところで最悪の危機を回避したが、世界同時株安、原油価格の暴落と金価格高騰が起こり、円高は一ドル=76円台まで進行し、その水準で長期間均衡している。また、ユーロ圏の小国(アイルランド、ポルトガル、ギリシャなど)で始まった国家債務危機は、いよいよスペイン、イタリア、フランスに波及した。そのような中、イギリスのロンドンを中心に、著しい物価上昇と失業率悪化を背景に若者による暴動が起き、世界を驚嘆させた。

為替市場では日本円とスイスフランが買われている。日本円が相対的に一番安全とみなされ、国際取引では円決済の取引が増加している。通貨高では決して国は潰れることはない。今後は、円高メリットを活かす戦略が重要となるだろう。また、隣国の中国経済は不安定さを増しており、同国の破綻の可能性が高まっている。もしそうなれば、経済的な悪影響と中国から日本への人口流出は必死であり、それぞれのリーダーは中国崩壊後の戦略も想定しておく必要があるだろう。

今後、我が国は、より少ない資源で暮らすことを前提に経済活動をしていくべきであり、真剣に発展途上国の貧困脱却を考えて、世界の平和と安定を目的にした戦略を策定した上で、世界をリードしていかなければならない。そのための技術開発やライフスタイルの確立及び街づくりなどが日本の重要課題であるのは間違いない。

後段は、今回は、ジュームス・スキナー氏の著書「お金の科学」の第2章 引き寄せの法則について、マインドマップを用いて解説した。ジュームス・スキナー氏は、スティーブン・R・コヴィー氏の著書「7つの習慣」を翻訳し、日本に紹介したことで知られているが、新著「お金の科学」も「7つの習慣」と同様、非常に完成度が高く、数多くの名言や助言等が満載されている。

この章では、選択、感謝、豊かさマインド、プラスの知性、ビジョン及びサポート体制の重要性について説いている。成長こそが裕福への道であり、安心したり、楽を感じたりすることは成長が止まっていることの証である。不安に対して安心を感じれば、楽に成功できる。人生そのものをもっと大きなディール(事柄・出来事)にすべきであり、精一杯やるのか最低限の努力で済ますのかの選択である。安心領域の外に出なければならない。

マイナスの現実からあなたを解き放つ唯一の力は、プラスの物の見方である。自信とは自らを信じることであり、正しい自己イメージを持つことである。自信を示すことは上向きの成功のスパイラルを生む。自信とプラスのマインドは内面からくるものである。プラスの知性を引き出す最初の方法は、身体をプラスに使うことである。顔を上げて、背筋をまっすぐにし、上を見る。深呼吸をする。素早く動く。しっかりと人の手を取って握手する。尊敬を持って、深く丁寧にお辞儀をする。早歩きをする。笑顔を浮かべる。身体の使い方を変えるだけで、エモーションを劇的に変化させ、知性を引き出し、成功を引き寄せる。

プラスの言葉を使う習慣を身につける。自信が欲しければ、自信のある表現をする。自覚しなければならない。やります。面白い。愛している。感謝している。使う言葉は、将来を表す。人生の出来事をどう解釈するか。どんな出来事、どんな状況でも、プラスの知性を使えばプラスの意味を見出し、プラスの将来に結びつき、プラスの将来を生み出すのである。いかなるときも、プラスの身体で動こう。プラスの言葉で話そう。プラスの目で見よう。

人間は、心に描き、信じることができることは、何でも実現できる(ナポレオン・ヒル)。世界は思いによって作られる。心に明確なイメージを持つとき、それが思いの振動として表現される。この英知の振動が普遍の物質に伝達され、外の世界においても同じ形を構成し始める。心が描いた絵のように世界は自己組織化する。望む人生を手に入れるためには、自分の思いをコントロールする能力を育成する必要がある。自分の思いを方向付けることを学ばなければならない。思いの力の法則により、必要なものをすべて引き寄せる。自分の望みを肯定形で表現しよう。自己達成の予言、つまり夢を見る勇気を持てばいい。本当にそれが欲しいと思えばいい。

望ましいもの(理想・目標)は何かが重要である。できるだけ具体的にイメージする。そのイメージを見て、聞いて、感じて、味わって、匂いがわかるまで五感すべてを活用する。自分のイメージを鮮明にするために、できることは全部やろう。自分の夢の実現は、天地宇宙の望む方法とタイミングでよい。毎日、自分の望むものを思うようになれば、あなたはそれを引き寄せる磁石になる。心はまさに成功の磁石にほかならないのである。

同著で紹介されていることで、現在できていないことを真摯に受け止め、自身の考え方や行動パターン等の変革を行うことで、人生をより大きく発展させることができるだろう。その結果、東日本大震災後の混沌とした非常に不安定な日本経済を、大きな成長機会として捉え、前向きに生き抜いていくことができるものと確信している。

この記事は 2011年 8 月 20日(土曜日) に投稿されました。
登録カテゴリー:変革の時(代表者ブログ).
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