今年一年を振り返って

早いもので、今年最後の営業日となった。昨年大改訂した経営理念や行動指針は、毎朝の唱和や毎週行っている読書会の効果か、私自身はもちろんのこと、組織全体にも深く浸透してきたと感じることができるようになり、とても充実した一年を送ることができた。優秀なスタッフやたくさんのクライアントの方々の、大きな成長や発展に寄り添うことができ、また、たくさんの素晴らしいご縁をいただき、感謝の気持ちでいっぱいである。

この1年を振り返ってみると、世界経済は、米中貿易戦争、中国、インドやASEAN等の台頭などの影響で、明らかに前提条件が大きく変化してきた。朝鮮半島や香港情勢に見られるように東アジアの地政学リスクは高まり、地球温暖化による気候変動及び増え続ける世界人口は容赦なく、人々の経済活動に、持続可能な対応や行動を求めることになるだろう。

今後の日本経済は、団塊世代が随時、健康寿命に達していくことで、過去例がないような人口減少、超高齢化社会に突入していくことになる。戦後の著しい供給不足と一学年270万人という激しい競争下で、戦後復興という強い使命感をもって日本経済の発展に強い影響力を与え続けた当該世代が現役から引退し、年金、医療や介護などの社会保障の受給側に一気に変わっていくことは、日本経済にとって計り知れないネガティブな影響を与えることになるだろう。今年に入って、これまで20年以上に渡って、唯一減少せずに維持されてきた、人を一定数雇用している中堅企業の廃業や事業譲渡等が増加してきたように感じる。野心的な団塊世代経営者の退職が、実質的に日本の雇用の相当部分を支えてきた、これらの中堅企業の大幅な減少をもたらすものと危惧される。また、厚生労働省が発表した2019年の人口動態統計の年間推計によると、日本人の国内出生数は86万4千人となっており、前年比で急減したしたことになる。出生数が死亡数を下回る人口の「自然減」も51万2千人と初めて50万人を超え、バラマキとも思えるような政府の対策にもかかわらず少子化・人口減が加速している。中小企業経営者の高齢化と、若年人口減少の影響による中小企業の人手不足は存続に関わる深刻な問題である。しかしながら、既に大企業の多くで中高年を中心に大リストラを進めており、従業員を雇用する中堅企業が廃業や、M&Aなどの事業譲渡等を選択するケースが明らかに増加し始めた。労働市場は単純な人手不足の構造ではなくなってきており、多くの中小企業においては速やかに経営戦略や人事戦略等の見直しに着手しなければならないだろう。

私は、毎年年始に①業務目標 ②自己啓発 ③健康管理の三つの観点から目標設定を行っている。今年も業務目標のほぼすべてを達成することができ、大きな成長を実感することができた。昨年同様、本年も200回以上各種セミナーやワークショップ等を実施した。今年から、新たに複数の弁護士事務所や金融機関等とアライアンスを組んで、中小企業成長会議を立ち上げ、中小企業が直面する課題や問題解決のためのセミナー等を複数回に渡って開催し、いずれも大盛況であった。私自身、弊社におけるアジアでのビジネス展開を想定し、昨年に引き続き英語力強化のためTOEIC受験を行った。今年は8回受験し、過去最高スコアを更新することができた。5年前の9月より、毎日早朝にインターネット英会話のレアジョブを習慣化し、既に1910レッスンを受講した。平日は朝6時半に出社して、1時間半の勉強時間を捻出、休日は6時間以上の学習時間を確保し、今年も最後までやり通すことができた。

健康管理については、折れない心と強靭な肉体を維持することを継続的な目標としている。3年前より登山を習慣化し、今年は、宝満山53回(このうち三群山までは14回、頭巾山や仏頂山までが35回)、宮之浦岳・永田岳1回、太鼓岩1回、九重連山2回、二丈岳1回の登山を行った。宝満登山はこれまでの累計で155回となった。宝満登山は、真我である魂を意識して、心と身体という道具を効果的に鍛錬でき、特に瞑想を通じて潜在意識や実在意識、つまり心を研ぎあげることができるものと確信している。ちなみに結果として下半身の筋肉量は20代の時よりも増加している。今年から必ず、縦走を心掛け、トータルで100以上の山の登頂を果たした。特に、屋久島の宮之浦岳・永田岳の縦走は、雄大な大自然と同期することができ深く記憶に残る体験となった。今年もクライアントやスタッフなど数多くの方々と共に登山させていただき、とても有意義な時間を過ごすことができた。現在のBMIは22、体脂肪率12%前後と目標数値も達成することができた。土日祝日のいずれかと平日一回は必ずスポーツジムに通うことを習慣化し13年目になるが、この一年間もやり通すことができた。

人間誰しも必ず死を迎えることを前提にすると、「時間こそが命そのもの」であることを肝に銘じ、一期一会を大切に、重要なことだけに時間を費やしていかなければならない。重要でないことは命の浪費であり、止めなければならない。何が重要で何が重要でないか、何が正しくて、何が正しくないかの判断基準が間違いなく人生の命題であることは信じて疑わない。正しい行動を習慣化することで、自分自身のDNA(遺伝子情報)のスイッチが入り、自ら望ましい運命を築くことができる。常に望ましい姿をイメージし、現実とのギャップを埋めるための課題を設定し、それを達成するための行動を選択(習慣化)することで、どんな高い目標も達成でき、なりたい自分になれると信じて疑わない。最後に、今年も成長を感じられるとてもよい年だったと思う。とても素晴らしいクライアント、仕事やスタッフ等との出会いにも恵まれ、大きく社会に貢献できている達成感を実感している。来年も再来年も更に成長できるよう、このよい習慣を継続していきたい。

この記事は 2019年 12 月 27日(金曜日) に投稿されました。
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