~変革の時~
YCAビジネススクールⅢ 第26回

本日10時より、YCAビジネススクールⅢが開催された。

今回は、経営コンサルタント大野和憲氏の著書「100億円企業を創る」の内容を解説し、目指すべき企業経営のあり方について、活発な議論が交わされた。

著書の中で大野氏は、100億円企業を真の中堅企業と位置づけ、その本質について、着実な成長基盤(将来への価値創造・提供力、自己革新・増殖力)、堅実な業績基盤(経済変動に左右されない収益メカニズム)、誇りうる存在価値・近代的経営体質・追従できない事業の独自性(他にない優位性、独自の企業力)、ハッピーな社員・お客様・取引先(CS、ES)、得意分野での不動のトップランキング・ランクアップ力、活力・開発・チャンスクリエーション力(経営資源&コア・コンピタンス強化力)、面白く愉快な企業文化、圧倒的な強みをもつと同時に継続的なお客様の支持が得られるだけの独自の企業力、つまり経営の総合力をもっている企業と解説している。これらは、ほとんどの中小企業に欠落している要素であり、その望ましい姿と現実とのギャップを中長期的な経営課題として取り組み、解決又は達成することでしか、本当の意味での100億円企業を実現することはできないことを意味しているのであろう。

大野氏は100億円企業を実現するための提言として以下の6つを挙げ、具体的に分かり易く説明している。
①「勝てる戦い」に集中せよ!
②「権威」の組織体制を壊せ!
③ こうすれば戦略が実行できる!
④ こうすれば「企業家」が育つ!
⑤「人材がいない」と嘆くなかれ!
⑥ ロマンとビジョンなきトップは去れ!

また、戦略の策定に欠かせないステップとして、次の7つを掲げ、中期経営計画の重要性を強調している。弊社も関与先企業と共に中期経営計画を策定していくことを中核事業としており、全く同感するところである。
① 事業に対するトップの志を確認する。
② 目指すべき「企業ビジョン」を明確にする。
③ 現状認識、そして事業の方向を再構築する。
④ 仮説、検証、そして仮説、検証を繰り返す。
⑤ 改革と成長を支えるインフラの整備を設計する。
⑥ 中期経営計画に落とし込む。
⑦ 中期戦略の内容を具体的な実行へと移行する。

100億円企業を実現するための組織は、戦略、戦術及び戦闘のそれぞれを実行するための役割・使命の体系であり、価値観と方針の共有、責任と権限の遂行、役割(戦略的、戦術的、戦闘的)の完遂による共通目標の実現を目指すものでなければならない。そのためには、目標による管理が重要であり、権威による組織体制を見直し、仮説検証を徹底的に繰り返しながら組織改革に断行することでしか、大野氏の言う真の中堅企業は実現できないことを、筆者も日々実感している。

この記事は 2011年 3 月 19日(土曜日) に投稿されました。
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