~変革の時~ 
会計ソフトの活用について

本日、関与先A社において、経理部門向の研修会を実施した。

A社は年商約2百億円の中堅企業である。今回の研修会には、管理部門の約10名が参加した。

弊社では、中堅規模以上の関与先企業については管理部門向研修会を積極的に実施している。

企業において、人事・総務・財務・経理などの間接部門を、直接的に利益を生み出さない部門という意味でコストセンターと呼ぶことがある。一方、利益を生み出す部門をプロフィットセンターと呼ぶが、間接部門でも利益に貢献することを目的とし、コストセンターからプロフィットセンターへ転換を図っていくべきである。

企業における内部統制の目的は、業務の有効性及び効率性、財務報告の信頼性、事業活動等に関わる法令等の遵守及び資産の保全であるが、経理部門においては各目的の観点から、その果たすべき役割をしっかりと認識し、日々改善に努めていく必要がある。

経理部門については、通常の出納経理及び残高や業績を中心とした管理業務と、経営判断の意思決定に役立つ分析や情報提供等のマネジメント業務に分類できる。中堅企業以下では、管理業務が主体であり、マネジメント業務に注力している企業は圧倒的に少ない。

内部統制の観点から、管理業務は非常に重要であることは言うまでもないが、コストセンターからプロフィットセンターへ転換していくためには、受動的に作業をこなしていく姿勢ではなく、能動的に改善や工夫を繰り返す組織へ成長することが不可欠となる。

そこで、管理部門ではダブルチェックや棚卸等のモニタリングを前提とした業務フローを構築し、かつ、日常業務はできる限り合理化・効率化を図り、その節約できた時間でコスト削減や業務改善を行ったり、経営判断に役立つ財務資料及び報告フローの再構築等に努めるべきであろう。

今回の研修会では、会計ソフトの裏技を含む効果的な入力方法等について説明した。それまで行っていた方法の一部については、実は非効率的で無駄があったということに気づいていただけたものと思う。

会計ソフトによる自計化のメリットには下記のようなものがある。

1.各種登録機能(辞書登録機能)の活用により正確で迅速な伝票入力ができる。
(1) 科目登録 (2) 補助科目登録 (3) 摘要登録 (4) 部門登録 (5) 伝票登録などを効率的なサーチキーにより登録することにより、スピードと正確性が画期的に向上する。

2.補助科目の活用による残高管理ができる。

3.検索機能の活用により監査修正機能が充実する。
各種集計や消費税の可否区分の判断などの間違いを容易に検索し発見することができる。

4.部門設定により部門別損益管理ができる。

5.財務データによる計数管理(年間推移表、前年比較、3期比較、グラフ表示等)が充実する。
タイムリーかつ的確に把握でき、かつ一覧性があり、残高試算表などから補助一覧や総勘定元帳を確認できる。

6.エクセル等を用いた財務報告資料作成の簡便化が図れる。

入力効率を上げようと工夫すれば、前述の登録機能やキーサーチの活用が不可欠である。また、できる限りマウスやキーボードを使用しないようにするため、ショートカットキーを多用し、キータッチ数や無駄な動きの削減に貪欲に取り組まなければならない。

過去の担当者から引き継いだやり方が本当に最も効率的・合理的なのか常に自問し、改善していくことが個々のスキルアップはもちろんのこと、組織全体の成長につながっていく。当然、大幅なコスト削減につながることは言うまでもない。

この記事は 2009年 7 月 28日(火曜日) に投稿されました。
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